オルランドは忙しい政務の合間を縫って、
フィロメナとの約束を果たすべく奔走した。
まずはフィロメナを怪我させた者たちの処分だ。
オルランドの前に集められた令嬢たちは
みな怯えた目をしている。
いずれも名門とされる家の令嬢たちで
通常であれば有耶無耶にされていただろう。
実際、彼女の父親たちから
なんとか見逃してくれと懇願されたりもした。
だが、オルランドは許すつもりは無かった。
「お前たちの所業はレナートから報告を受けている。何か申し開きのある者は?」
「私たち、王妃様に怪我をさせるつもりはなかったんです。」
「そうです。サレハ様がお気の毒で、居ても立ってもいられなくて。」
「王妃様がいらっしゃらなければ、サレハ様はこの国で幸せになれたのにってみんな言ってますもの。私たち、王妃様に理解していただきたくて!」
なんとか自分たちの行いを正当化しようと
令嬢たちはせきを切ったように話し出す。
しかしその声は
新たな女性の登場でぴたりと止んだ。
「私、そんなことしてくれなんて頼んでないわ!」
凛とした声が部屋中に響き渡った。
入室したのはサレハ王女だ。
「サレハ様!」
「ヴァリニアからお戻りでしたのね。」
フィロメナとの約束を果たすべく奔走した。
まずはフィロメナを怪我させた者たちの処分だ。
オルランドの前に集められた令嬢たちは
みな怯えた目をしている。
いずれも名門とされる家の令嬢たちで
通常であれば有耶無耶にされていただろう。
実際、彼女の父親たちから
なんとか見逃してくれと懇願されたりもした。
だが、オルランドは許すつもりは無かった。
「お前たちの所業はレナートから報告を受けている。何か申し開きのある者は?」
「私たち、王妃様に怪我をさせるつもりはなかったんです。」
「そうです。サレハ様がお気の毒で、居ても立ってもいられなくて。」
「王妃様がいらっしゃらなければ、サレハ様はこの国で幸せになれたのにってみんな言ってますもの。私たち、王妃様に理解していただきたくて!」
なんとか自分たちの行いを正当化しようと
令嬢たちはせきを切ったように話し出す。
しかしその声は
新たな女性の登場でぴたりと止んだ。
「私、そんなことしてくれなんて頼んでないわ!」
凛とした声が部屋中に響き渡った。
入室したのはサレハ王女だ。
「サレハ様!」
「ヴァリニアからお戻りでしたのね。」



