新皇太子クレオールが
ついにアルドレインにやって来た。
宮廷は朝からピリついて物々しい雰囲気だ。
オルランドとフィロメナはもちろん、
王太后とサレハ王女も勢揃いでクレオールを迎える。
オルランドやレナートが懸念していた
クレオールとの会談は
思っていたよりは和やかに進んだ。
前皇太子マルヴァリスが要求した
軍港としての使用権を
あっさりと放棄してくれたのには驚いた。
曰く、「軍港として使うメリットがない。」とのこと。
この返答にオルランドはホッと胸を撫で下ろした。
アルドレインはドラゴニアの属国となっているものの、
地理的に離れていることもあって
そこまで干渉を受けてはいない。
もともとフィオルガルデ連邦征服の前段階として
拠点を作るためにマルヴァリスがやったことだ。
その前提が崩れた今、
ドラゴニアとしても
アルドレインはそこまで魅力的ではないのかもしれない。
それでもやはり、
自由貿易の権利はクレオールも譲らなかった。
あまり刺激するのもよくないと、
オルランドは妥協することにする。
全体から見れば、
ドラゴニア帝国が使用する割合は少ないからだ。
「これからはより友好的な(平等な)立場でお付き合いできれば」
オルランドの言葉にクレオールも応じる。
「そうですね、より親密にね。」
クレオールの発した、
この「親密」という言葉の真意は
晩餐の席で判明することになる。
ついにアルドレインにやって来た。
宮廷は朝からピリついて物々しい雰囲気だ。
オルランドとフィロメナはもちろん、
王太后とサレハ王女も勢揃いでクレオールを迎える。
オルランドやレナートが懸念していた
クレオールとの会談は
思っていたよりは和やかに進んだ。
前皇太子マルヴァリスが要求した
軍港としての使用権を
あっさりと放棄してくれたのには驚いた。
曰く、「軍港として使うメリットがない。」とのこと。
この返答にオルランドはホッと胸を撫で下ろした。
アルドレインはドラゴニアの属国となっているものの、
地理的に離れていることもあって
そこまで干渉を受けてはいない。
もともとフィオルガルデ連邦征服の前段階として
拠点を作るためにマルヴァリスがやったことだ。
その前提が崩れた今、
ドラゴニアとしても
アルドレインはそこまで魅力的ではないのかもしれない。
それでもやはり、
自由貿易の権利はクレオールも譲らなかった。
あまり刺激するのもよくないと、
オルランドは妥協することにする。
全体から見れば、
ドラゴニア帝国が使用する割合は少ないからだ。
「これからはより友好的な(平等な)立場でお付き合いできれば」
オルランドの言葉にクレオールも応じる。
「そうですね、より親密にね。」
クレオールの発した、
この「親密」という言葉の真意は
晩餐の席で判明することになる。



