では、なぜフィロメナは
つまはじきにされているのだろうか。
それはフィロメナがこの国に嫁いできた経緯に
原因がある。
アルドレイン王国は北の国境を
大国ヴァリニア王国と接する小国だ。
小国ではあるが、
立地が地理的に非常に恵まれていて
世界各国の船が往来する港を有した貿易国
として栄えていた。
どの国にも肩入れしない中立の立場を貫き、
国際関係上でうまく立ち回って独立を守り続けてきたが、
その均衡がとうとう崩れてしまう。
近年、急速に力をつけてきた南の大国ドラゴニア帝国が
軍事力にものを言わせて
アルドレイン王国を服従させてしまったのだ。
今まで通り各国の貿易商船は自由に航行できる
という権利は守り抜いたものの、
貿易港として栄えた港は、
ドラゴニア帝国が自由に使用できる軍港としての側面も
持つようになってしまった。
そのせいで、
比較的良好な関係を築いていたはずの
隣国ヴァリニア王国との関係も悪化。
責任を感じた国王は失意のうちに退位し、
年若い王太子オルランドが新国王として
国を率いることになった。
アルドレイン王国内に
ドラゴニア帝国への反発が強まる中、
帝国は皇女を王妃にと差し向けてきたのだった。
その差し向けられた皇女がフィロメナなのである。
つまはじきにされているのだろうか。
それはフィロメナがこの国に嫁いできた経緯に
原因がある。
アルドレイン王国は北の国境を
大国ヴァリニア王国と接する小国だ。
小国ではあるが、
立地が地理的に非常に恵まれていて
世界各国の船が往来する港を有した貿易国
として栄えていた。
どの国にも肩入れしない中立の立場を貫き、
国際関係上でうまく立ち回って独立を守り続けてきたが、
その均衡がとうとう崩れてしまう。
近年、急速に力をつけてきた南の大国ドラゴニア帝国が
軍事力にものを言わせて
アルドレイン王国を服従させてしまったのだ。
今まで通り各国の貿易商船は自由に航行できる
という権利は守り抜いたものの、
貿易港として栄えた港は、
ドラゴニア帝国が自由に使用できる軍港としての側面も
持つようになってしまった。
そのせいで、
比較的良好な関係を築いていたはずの
隣国ヴァリニア王国との関係も悪化。
責任を感じた国王は失意のうちに退位し、
年若い王太子オルランドが新国王として
国を率いることになった。
アルドレイン王国内に
ドラゴニア帝国への反発が強まる中、
帝国は皇女を王妃にと差し向けてきたのだった。
その差し向けられた皇女がフィロメナなのである。



