そして約束通り、
フィロメナはオルランドと共に
エスメリア王国を訪問した。
祖父と孫娘の初めての邂逅は
非常に感動的なものだった。
2人は固く固く抱き合い、
今まで会えなかった時間を埋めるように
長い間話し込んだ。
そしてフィロメナが祖父と初対面してから
わずか1ヶ月後、
孫娘の幸せな姿にすっかり安心したのか、
エスメリア国王は安らかに息を引き取った。
実は国王はずいぶんと心臓が弱っていたが
孫娘に会うまでは絶対に死ねないと
主治医もびっくりの凄まじい執念で
命を繋ぎ止めていたそうだ。
フィロメナは祖父の喪に服した後、
公務に完全復帰を果たした。
とはいえ今でも社交界は苦手で
王太后のように自分のサロンに貴婦人を招いて
社交に勤しむことはしなかった。
一方で、
お呼びがあれば国内のどこにでも訪れるので、
うちにも来てくれと
ますます声がかかる始末。
公務の調整をつけるレナートは
スケジュール管理に四苦八苦するし、
オルランドは「妻がほとんど城にいない」と
不満たらたらだ。
社交界は必要最低限に、
国民との触れ合いは最大限に、
がモットーのフィロメナは
称賛と皮肉を込めて"民衆の王妃"と呼ばれた。
フィロメナはオルランドと共に
エスメリア王国を訪問した。
祖父と孫娘の初めての邂逅は
非常に感動的なものだった。
2人は固く固く抱き合い、
今まで会えなかった時間を埋めるように
長い間話し込んだ。
そしてフィロメナが祖父と初対面してから
わずか1ヶ月後、
孫娘の幸せな姿にすっかり安心したのか、
エスメリア国王は安らかに息を引き取った。
実は国王はずいぶんと心臓が弱っていたが
孫娘に会うまでは絶対に死ねないと
主治医もびっくりの凄まじい執念で
命を繋ぎ止めていたそうだ。
フィロメナは祖父の喪に服した後、
公務に完全復帰を果たした。
とはいえ今でも社交界は苦手で
王太后のように自分のサロンに貴婦人を招いて
社交に勤しむことはしなかった。
一方で、
お呼びがあれば国内のどこにでも訪れるので、
うちにも来てくれと
ますます声がかかる始末。
公務の調整をつけるレナートは
スケジュール管理に四苦八苦するし、
オルランドは「妻がほとんど城にいない」と
不満たらたらだ。
社交界は必要最低限に、
国民との触れ合いは最大限に、
がモットーのフィロメナは
称賛と皮肉を込めて"民衆の王妃"と呼ばれた。



