この様子を見ていた国民たちが
ヒソヒソと噂話を始めた。
「国王様と王妃様と喋ってるの、前の国王夫妻だってさ。」
「へー初めて見た。全然知らなかったよ。」
「まぁね〜私たちと直接会ってくれたのってフィロメナ様が初めてだもんね。」
「お城で偉そうにしているお偉方とは大違いだ。」
王太后である自分を国民たちは全く知らない。
そんな国民たちの素直な本音は
王太后に恥をかかせるのに十分で、
彼女の顔は真っ赤に染まっていた。
そんな彼女に代わって口を開いたのが
オルランドの父、
そして王太后の夫でもある前国王だ。
「お前も聞こえただろう。私たちのことなんて誰も知らないんだ。貴族たちの狭い世界で偉そうにしていても、一歩外に出れば我々はただの老夫婦だよ。いや、しかし良いものを見せてもらった。これほどまで国民たちに支持されているなら、私も安心して2人に任せられる。ジュリアよ、オルランドはもうお前の庇護が必要な子どもではない。立派に成長して、逞しく国を治めてくれている。ここいらでお前もゆっくりしたらどうか。私も1人で隠居するのは退屈なんだよ。」
前国王はオルランドの相談を受けて、
王太后を隠居させる説得役を
買ってでてくれたのだった。
言葉巧みに王太后を離宮に連れ出してくれたのも
前国王だ。
ヒソヒソと噂話を始めた。
「国王様と王妃様と喋ってるの、前の国王夫妻だってさ。」
「へー初めて見た。全然知らなかったよ。」
「まぁね〜私たちと直接会ってくれたのってフィロメナ様が初めてだもんね。」
「お城で偉そうにしているお偉方とは大違いだ。」
王太后である自分を国民たちは全く知らない。
そんな国民たちの素直な本音は
王太后に恥をかかせるのに十分で、
彼女の顔は真っ赤に染まっていた。
そんな彼女に代わって口を開いたのが
オルランドの父、
そして王太后の夫でもある前国王だ。
「お前も聞こえただろう。私たちのことなんて誰も知らないんだ。貴族たちの狭い世界で偉そうにしていても、一歩外に出れば我々はただの老夫婦だよ。いや、しかし良いものを見せてもらった。これほどまで国民たちに支持されているなら、私も安心して2人に任せられる。ジュリアよ、オルランドはもうお前の庇護が必要な子どもではない。立派に成長して、逞しく国を治めてくれている。ここいらでお前もゆっくりしたらどうか。私も1人で隠居するのは退屈なんだよ。」
前国王はオルランドの相談を受けて、
王太后を隠居させる説得役を
買ってでてくれたのだった。
言葉巧みに王太后を離宮に連れ出してくれたのも
前国王だ。



