宗主国の皇女は、属国で幸せを見つける

「陛下は一体何を見せてくれるのかしら?」
気になって仕方がないフィロメナは
気になりすぎて
今朝はいつもより早く目が覚めてしまった。
フィロメナは朝に弱いタイプなので、
マーゴもびっくりしていた。
「お早いお目覚めですね!」
「気になって気になって眠りが浅くなってしまったの。一体なんなのかしら?」
昨夜、ベットの中でフィロメナは色々と予想してみた。
プレゼントであれば別に明日でなくても良いはずだ。
もしかして、お祖父様がやって来るとか?
それは無いだろう。
お祖父様は高齢で足が悪いと
ヴィットリオが以前言っていたもの。
こんな遠くまで来れるはずがない。

全く思い浮かぶことなく、
でも早く知りたい気持ちがせいて
フィロメナは足早に食堂へ向かう。
そこにはきっちりと身だしなみを整えた
オルランドが待っていた。
天気の良い朝だというのに
何故かカーテンは閉め切られている。
「ごきげんよう、陛下。良い朝ですね。」
「おはよう、フィロメナ。」
「せっかく良いお天気ですから、カーテンを開けられては?」
「朝日が思いのほか眩しくてね。閉めたままのほうが良い。」
「・・・そうですか。それより、私に見せたいものとは?私気になってしまって、あまり寝付けなかったんです。」
「もうちょっと時間がかかるかな。軽くモーニングと行こう。」