錆びついた扉を叩き続けた握り拳に血が滲む。 助けを呼ぶ声も出なくなった私は力無くベタつく地面にへたりこんだ。 このまま誰にも発見されずに死んでいくの…?そう考えるだけで呼吸もままならなくなる。 どうしてこんなことに⋯何度考えても答えは見つからなかった。 身体中の水分が抜け落ちた頃、頑として開かなかった扉がギィーと異音をたてながら開いた。