魔法使いユメと小さなドールフレンズ!

「このフルオパールは、どんな願いも(かな)える魔法の宝石じゃ。そして、今からワタシのものになるのだ」

 杖を持つ手をあげて、魔法使いのおばあさんはアクアリウムの前へ立ちました。
 体からは、黒いオーラが出ています。

(……そんな……あのおばあさんが、ワルい魔法使いだったなんて)

 ユメはまだ信じられません。

「だれなのら! そんなことさせないのら!」

 じたばたとあばれるキキは、半泣きです。
 シャオはぼう然として、その場で動きません。

「よく持ってきてくれた。これでそろったね」

 魔法使いのおばあさんが、人さし指をクイッと曲げました。
 すると、キキの洋服のポケットから、フルオパールの入った小ビンがピューンと飛び出ます。

「わわわ、勝手に! 返してなのら!」

 フルオパールの小ビンは、キキの手をすりぬけて、おばあさんの手の中へ。

「……まさか!」

 ハッとしたような顔で、マリンがうしろを向きました。
 よく見ると、アクアリウムの中のフルオパールは、少しかけているようです。

「キキのフルオパールは本物だったのよ」
「……ホンモノ? やっぱりなのら! よかったのら!」

 よろこぶキキですが、今はそれどころではありません。
 守られていたはずのフルオパールの前で、魔法使いのおばあさんが、カケラを手に入れてしまったのですから。