「神楽木さん、ごめんな」
「ううん。今度の争奪戦をクリアしたら、生き返ることができるから大丈夫だよ」
「そっか……」
高見橋くんの言葉が、身にしみる。
生き返ることができるのはすごく嬉しい。
だけど、ほんの少しだけ、心のどこかで、この状況が終わることを名残惜しく感じる。
だって、高見橋くんと過ごす、このひとときも、終わってしまうということだから。
「でも、神楽木さんと一緒に過ごす、この時間が終わってしまうのはさびしいな」
「えっ……!?」
思わぬ発言に、あたしは驚いて目をぱちくりさせる。
「病室。学校を休んでいる間、ここで神楽木さんは過ごしていたんだな」
不意に、高見橋くんは遠い目をした。
「神楽木さんと一緒に、病院で過ごしていたからかな。においとか、雰囲気とか、何か分かる気がした」
高見橋くんは屈託なく笑って、隣にいるあたしを見つめる。
「――それに俺、病院が楽しいとか、そういうこと考えたことなかったんだけど、神楽木さんと一緒にいるようになってから、少しずつ、毎日が楽しいなと思うことが増えたんだ」
「あ、その……。あ、あたしも……高見橋くんと一緒に過ごすようになってから、毎日、楽しいです……」
頭がパニックってしまって。
そう答えるだけで、せいいっぱいだった。
びっくりした。
びっくりした――。
でも、すごく嬉しくてたまらない。
同じ気持ちを抱いてくれたことが。
深呼吸を繰り返しても、胸のドキドキは止まらない。
あたしはこうして高見橋くんのそばにいることが、本物のパートナーになれた証拠だと思っていた。
だから、ずっと、その答えを知りたくて。
見えない気持ちに何かあると、すぐに不安になって。
進んでは下がる恋だけど。
それでも、いつか、この先に行けるかな。
行けたらいいな。
そう思っていたんだ。
「ううん。今度の争奪戦をクリアしたら、生き返ることができるから大丈夫だよ」
「そっか……」
高見橋くんの言葉が、身にしみる。
生き返ることができるのはすごく嬉しい。
だけど、ほんの少しだけ、心のどこかで、この状況が終わることを名残惜しく感じる。
だって、高見橋くんと過ごす、このひとときも、終わってしまうということだから。
「でも、神楽木さんと一緒に過ごす、この時間が終わってしまうのはさびしいな」
「えっ……!?」
思わぬ発言に、あたしは驚いて目をぱちくりさせる。
「病室。学校を休んでいる間、ここで神楽木さんは過ごしていたんだな」
不意に、高見橋くんは遠い目をした。
「神楽木さんと一緒に、病院で過ごしていたからかな。においとか、雰囲気とか、何か分かる気がした」
高見橋くんは屈託なく笑って、隣にいるあたしを見つめる。
「――それに俺、病院が楽しいとか、そういうこと考えたことなかったんだけど、神楽木さんと一緒にいるようになってから、少しずつ、毎日が楽しいなと思うことが増えたんだ」
「あ、その……。あ、あたしも……高見橋くんと一緒に過ごすようになってから、毎日、楽しいです……」
頭がパニックってしまって。
そう答えるだけで、せいいっぱいだった。
びっくりした。
びっくりした――。
でも、すごく嬉しくてたまらない。
同じ気持ちを抱いてくれたことが。
深呼吸を繰り返しても、胸のドキドキは止まらない。
あたしはこうして高見橋くんのそばにいることが、本物のパートナーになれた証拠だと思っていた。
だから、ずっと、その答えを知りたくて。
見えない気持ちに何かあると、すぐに不安になって。
進んでは下がる恋だけど。
それでも、いつか、この先に行けるかな。
行けたらいいな。
そう思っていたんだ。



