『悪役令嬢様。もしかして、そのシャボン玉セットは芽衣様へのプレゼントですか?』
『ええ。夏のバカンスも堪能できるし、愛も深まるしで、良いことづくめですわ』
テレビで堂々と宣言しているのは確か、平凡でごくありふれた悪役令嬢さん。
シャボン玉セットが何故、夏のバカンスに必要なのかは謎だけど。
とにかく、あたしのお誕生日イベントが発生した。
つまり、有村くんが来たことで、この世界が確かに発展しているということだ。
「有村くん、会わなくちゃ……っ!」
そう思うものの、プレゼントの山のせいで玄関にたどり着くことはできない。
立ち往生したその時だった――。
「うわあっ!」
まぶしい光とともに、有村くんとジュラルミン星人さんが目の前に現れたのは。
「有村くん! ジュラルミン星人さん!」
思わぬ展開に、あたしの心臓が早鐘を打つ。
すると、ジュラルミン星人さんは状況を把握し、即座にあたしたちの前にひざまずく。
「芽衣様、士稀様、申し訳ない。テレポートの自動発動の影響で、ここに瞬間移動してしまった」
ジュラルミン星人さんは心苦しそうに告げる。
「ううん、気にしないで。実はこれから、有村くんとジュラルミン星人さんのところに行こうと思っていたの」
「左様でござるか」
あたしの言葉に、ジュラルミン星人さんははっとしたように顔を上げる。
「うん。二人に協力してほしいことがあるの」
あたしは内緒話をするように、小声でささやいた。
『ええ。夏のバカンスも堪能できるし、愛も深まるしで、良いことづくめですわ』
テレビで堂々と宣言しているのは確か、平凡でごくありふれた悪役令嬢さん。
シャボン玉セットが何故、夏のバカンスに必要なのかは謎だけど。
とにかく、あたしのお誕生日イベントが発生した。
つまり、有村くんが来たことで、この世界が確かに発展しているということだ。
「有村くん、会わなくちゃ……っ!」
そう思うものの、プレゼントの山のせいで玄関にたどり着くことはできない。
立ち往生したその時だった――。
「うわあっ!」
まぶしい光とともに、有村くんとジュラルミン星人さんが目の前に現れたのは。
「有村くん! ジュラルミン星人さん!」
思わぬ展開に、あたしの心臓が早鐘を打つ。
すると、ジュラルミン星人さんは状況を把握し、即座にあたしたちの前にひざまずく。
「芽衣様、士稀様、申し訳ない。テレポートの自動発動の影響で、ここに瞬間移動してしまった」
ジュラルミン星人さんは心苦しそうに告げる。
「ううん、気にしないで。実はこれから、有村くんとジュラルミン星人さんのところに行こうと思っていたの」
「左様でござるか」
あたしの言葉に、ジュラルミン星人さんははっとしたように顔を上げる。
「うん。二人に協力してほしいことがあるの」
あたしは内緒話をするように、小声でささやいた。



