あの噂に隠された運命に涙する

「うん! それに僕もよく緊張して、うまくいかないことがある!」

さらに有村くんは両こぶしを突き出して、興奮気味に言った。

「どうしたらいいのか分からなくて、すぐにうつむいてしまう。そのせいで、学校ではいじめられていた……」

そこで、有村くんはつらそうな顔で言葉を落とす。

「悪口を言われても、無視されても、いつものことだと割り切っていた。今さら、慣れている。これくらい、耐えきれる」

有村くんは、自分に言い聞かせるように繰り返す。

「でも、痛くないわけじゃなかった。それでも、痛くても苦しくても、誰も助けてくれない。すべてを諦めるしかなかった……」

有村くんはそこで言葉を区切るように、こぶしを握りしめる。

「でも、さびしくてたまらなくて……。誰かに僕の名前を呼んでほしかった。そばにいてほしかった」

顔をゆがめて、涙をぐっとこらえているように見えた。
それでも、何かを見つけたように、有村くんは顔を上げた。

「だけど、『スムージーラリア』に来て思ったんだ。みんな、来たばかりの転移者の僕のために、こんなにも一生懸命になってくれている。必死に救おうとしてくれる。こんな僕なんかを……」

有村くんの瞳から次第に、涙がぽろぽろとこぼれ落ちていく。
それでも、せいいっぱいに言葉を紡いだ。