あの噂に隠された運命に涙する

「ああ、よろしく」

有村くんはかがむと、小さく微笑む。
ジュラルミン星人さん、忠誠心、高そう。
小さいけれど、頼りになりそうな従者だ。

「芽衣ちゃん、士稀ちゃん」

リビングに入ると、お母さんがソファーに座ってテレビを見ていた。

「あら? その方は?」
「初めまして、有村郁斗です」

お母さんが首をかしげると、有村くんはぺこりと頭を下げる。

「あたしたちの友達だよ」
「そうなのね」

慌ててごまかすと、お母さんはあっさりと信じてくれた。

「皆様、お喜びください! ついにこの世界に、女神様の導き手、転移者様が現れました! 世界中で、大規模な歓迎パレードが行われております!」

視線を向けると、テレビで男の人が興奮気味にニュースを伝えている。
有村くん、この世界に来たばかりなのに、情報が伝わるのが早い。
不思議に思っていると、思わぬニュースがおどった。

「ここで、最新ニュースです。転移者様をいじめていた容疑で、転移者様を苦しめていた者たちが全員、逮捕されました」

ええっ!?
展開が早すぎる!!
これから彼らをどうするのか、考えるつもりだったのに。
そう思っていたら、彼らが逮捕された現場が映し出された。

「いじめとは、ずいぶん、乱暴なことをしていますね。美しさのかけらもないではないですか」

王子様のような格好をした小さな妖精さんが、土下座する男の子たちのもとへ近づいてきた。