あの噂に隠された運命に涙する

『特殊なスキル』
鑑定能力、錬金術、気配遮断など、特定の状況で役立つスキルを授けることができます。

『従者や仲間』
優秀な能力を持つ従者や、転生者を助けてくれる仲間を授けることができます。

転生特典、すごすぎる。
これなら、転移者さんたち、どんな困難でも乗り越えることができそうだ。
ええと、最後の機能は……?

『神託』
念じた者たちに対し、メッセージを送れます。

「えっ? それだけ? どう使えばいいのかな?」

あたしはぽかんとする。
よく見ると、神託の欄にはメモ帳のような機能があった。

つまり、これでメッセージを送ればいいのかな?

とりあえず、ものは試しということで、神託を書き込んでメッセージを送ってみる。

「送る相手はもちろん、ブラックホールさん……。『お願い、ブラックホールさん。世界を滅ぼさないで』……送信!」

願い事を込めた神託を、ブラックホールさん宛てに送る。
すると、スポナビさんの温かなメッセージがぽわんと浮かび上がった。

『芽衣様、お喜びください! 好感度が上がったことで、ブラックホール様の動きが止まりました! 近くの惑星たちに、芽衣様から熱烈な告白をされたと自慢しておりますよ!』

小躍りしそうなほど浮かれたメッセージに、あたしは辟易する。
とりあえず、ブラックホールさんに熱烈な告白をした覚えはない。

『むむぅ……これは……。どうやら、テレビのニュースで、ブラックホール様の動きが止まったことを知ったようです。最強の勇者様たちも、宇宙に行くのを止めました。国会議事堂前で、芽衣様ありがとう大パレードが開催されたようですよ!』

早口でまくし立てるように、怒涛の勢いでメッセージが表示された。
……良かった。
安堵と同時に、どっと疲れが押し寄せてくる。
世界を創造しただけで、この始末だ。
この先、どんな展開が待ち構えているのだろう。
一抹の不安がかすめた。