あの噂に隠された運命に涙する

「大丈夫だ。神楽木さんなら、どんな困難にも打ち勝つことができる」
「うん……!」

その言葉に、心をわしづかみにされた。
大丈夫。
あたしは絶対に負けない。

『士稀様、すばらしいアイデアです。ただ、ここで恋愛妨害イベントが発生しました!』
「恋愛妨害イベント?」

あたしの疑問に反応して、スポナビさんは熱いメッセージを伝えた。

『芽衣様と婚約したい方々が、積極的にアプローチをしようとしております!』
「ふっ、そのとおりっす」
「誰?」

背後からの声に、あたしはびっくりして肩が跳ねる。
おそるおそる振り返ると、そこには『大きなハマグリ』がいた。

『あなたはホラ吹きの最凶貝、生きた化石様!』
「生きた化石?」

スポナビさんの説明に、あたしはきょとんとする。

『はるか1億年前から、芽衣様と恋人同士だと、ウソを言いまくっている最凶ハマグリ様です』
「なにそれ……!?」

1億年前って、とんでもなく昔の時代だよね。
どうして、そんな昔から。
恋人同士なんて、事実無根(じじつむこん)だよ!!
疑問を上回る衝撃が、胸にドキドキと残っていると。

「ちょっと待った! 生きた化石、抜けがけするな!」
「そうだ! そうだ!」

さらにスライムキングさんたちも加わって、ますます大混乱。
まるで雪崩れ込むように、どんどん妨害参加者が集まってくる。
みんな、すごい勢いで、あたしたちのもとに駆け寄ってきた。