青春の軌跡!

「ぶ、部長……かっこよ過ぎます。今あたしの中で、部長に対する尊敬の念が限界突破しそうです」

外崎の言葉をまんざらでもなさそうな表情で受け取った逢坂は、「じゃあ、行ってくる」と外崎に背を向けて歩き出す。
その背に向かって祈るように手を組み合わせ、「ご武運を!」と声をかける外崎を、通りかかった生徒が何事かと驚いたように見て行った。

「何の用だ」

鷹のように鋭い目で周りを見回していた伏見は、真っすぐに自分の方に近付いて来る逢坂に気が付くと、露骨に顔をしかめた。

「生徒会って、玄関で仁王像の真似をしたくなるくらい暇なわけ?」

「は?」

その瞬間、ぴしっと空気が張り詰める。
逢坂が伏見へと近付いて行った時点で危険を感じていた生徒達は、空気が張り詰めた瞬間に巻き込まれまいと慌てて方々に散る。

二人の仲の悪さは、校内では大変有名だった。
なにせ生徒間では“水と油”と呼ばれ、教師達の間では、“混ぜるな危険”と言われている。