「……わかった、じゃあ殴りはしない。でも、文句は言わせてもらう!」
一難去ってまた一難。まあでも、逢坂が生徒会と言い争うのは日常茶飯事でもあるので、許容範囲に出来ないこともない。
少なくとも、ボクシンググローブを着けて殴り込みに行くよりはずっといい。
「お供します部長!どこまでも」
この流れになることは想定済みなので、「愛梨……!」「部長……!!」とドラマの感動的な再会シーンのように見つめ合う二人の傍ら、石田は静かにファイルを保存してパソコンをシャットダウンする。
ここで、石田はどうする?なんて問いは飛んで来ない。逢坂の中では当然のように石田はメンバーに入っているし、石田としても二人だけで行かせるという選択肢はなかった。
「行きましょう部長!新聞部の未来のために」
「よく言った愛梨!打倒生徒会!!」
おー!と力強く拳を突き上げる女子二人に混ざることもなく、それでもついて行く準備は着々と進める石田。
ふとホワイトボードを振り返ると、赤文字で大きく書かれた“打倒生徒会!”の文字が目に入った。
逢坂ほどの熱量はないが、石田だって新聞部の一人として、現状を良しと思ったことは一度もない。
一難去ってまた一難。まあでも、逢坂が生徒会と言い争うのは日常茶飯事でもあるので、許容範囲に出来ないこともない。
少なくとも、ボクシンググローブを着けて殴り込みに行くよりはずっといい。
「お供します部長!どこまでも」
この流れになることは想定済みなので、「愛梨……!」「部長……!!」とドラマの感動的な再会シーンのように見つめ合う二人の傍ら、石田は静かにファイルを保存してパソコンをシャットダウンする。
ここで、石田はどうする?なんて問いは飛んで来ない。逢坂の中では当然のように石田はメンバーに入っているし、石田としても二人だけで行かせるという選択肢はなかった。
「行きましょう部長!新聞部の未来のために」
「よく言った愛梨!打倒生徒会!!」
おー!と力強く拳を突き上げる女子二人に混ざることもなく、それでもついて行く準備は着々と進める石田。
ふとホワイトボードを振り返ると、赤文字で大きく書かれた“打倒生徒会!”の文字が目に入った。
逢坂ほどの熱量はないが、石田だって新聞部の一人として、現状を良しと思ったことは一度もない。



