青春の軌跡!

「ほら、とっとと行く。早くしないと、伏見が戻って来るかもよ」

悔しそうな顔でぎゅっと手にした物を握った田仲は、空いている方の手でがしっと石田の腕を掴んだ。

「え?」

「道ずれってことで」

「はい?」

掴んだ腕を引っ張り上げられて思わず腰を浮かせた石田は、そのまま田仲に引きずるようにして連行される。

「ちょ、ちょっとまっ、……部長!」

石田の制止の声は田仲に届かないようなので、逢坂へと助けを求める。

「こら、うちの部員に何するのよ!」

それを受けて逢坂は部長らしく抗議の声を上げたが、田仲が止まることはなかった。

「笹崎センパイからの返事を聞いて持ち帰って来る係が必要でしょ?ということで真木、お借りします」

「はあ?ちょっと何を勝手に」

逢坂の抗議の声もどうやら田仲には届かなかったようで、「ちょっと待って田仲くん!」と再びの制止も空しく、石田は部室から引っ張り出されてしまった。