「部長、いくらグローブ着けてたって丸腰の生徒会を殴るのはまずいです。問題になりますよ。それを理由に廃部にされちゃうかも」
「ごめん手が滑ったーって言えばいいわよ」
「わざわざグローブ着けて訪ねて行って手が滑ることなんかないでしょ。思いっきり殴る気満々で行ってるじゃないですか」
そもそも、なぜ新聞部にボクシンググローブがあるのかといえば、かつての部員が文化祭の出し物でボクサーの格好をするために購入したのだとか。
現在は備品を購入するにも予算が足りずに毎度生徒会と逢坂が争いを繰り広げているというのに、昔はそんな物を購入するほどの余裕があったというのが羨ましい。
現在部室を埋め尽くしているこの大量の段ボールには、そんな諸先輩方が作った新聞、使った資料や写真、そして何に使ったのかわからない謎の備品が詰まっている。
逢坂いわく、後世に繋いでいくべき新聞部の歴史なのだそうだが、部員数の減少に伴って部室の引っ越しを余儀なくされ、過去二回別の部活に部室を明け渡しているため、歴史は無造作に段ボールへと押し込められたままになっている。
悲しいことに現在の部室は狭過ぎて、荷解きをしてもしまう場所がないので、そのままになっているのだ。
「ごめん手が滑ったーって言えばいいわよ」
「わざわざグローブ着けて訪ねて行って手が滑ることなんかないでしょ。思いっきり殴る気満々で行ってるじゃないですか」
そもそも、なぜ新聞部にボクシンググローブがあるのかといえば、かつての部員が文化祭の出し物でボクサーの格好をするために購入したのだとか。
現在は備品を購入するにも予算が足りずに毎度生徒会と逢坂が争いを繰り広げているというのに、昔はそんな物を購入するほどの余裕があったというのが羨ましい。
現在部室を埋め尽くしているこの大量の段ボールには、そんな諸先輩方が作った新聞、使った資料や写真、そして何に使ったのかわからない謎の備品が詰まっている。
逢坂いわく、後世に繋いでいくべき新聞部の歴史なのだそうだが、部員数の減少に伴って部室の引っ越しを余儀なくされ、過去二回別の部活に部室を明け渡しているため、歴史は無造作に段ボールへと押し込められたままになっている。
悲しいことに現在の部室は狭過ぎて、荷解きをしてもしまう場所がないので、そのままになっているのだ。



