青春の軌跡!

「あると思う?強いて言うなら、暇潰し。もしくは時間潰し」

ろくでもない用事ではなかったが、ろくでもない理由ではあった。

「ところでさ、“いしだ”なの?それとも“いした”なの?」

唐突になんだと思ったが、石田はおずおずと「“いした”……だけど」と答える。

「そっ、じゃあ真木でいいか」

何がいいのか、先程名字の読み方を聞いたのは何だったのか。
まあ同じような流れで入部当初の外崎にも、「わけがわからなくなるので“いっしー先輩”でいいですか?」と言われた経験があるので、田仲もきっと同じことを思ったのだろうけれど。

それにしても、距離の詰め方に笹崎と同じ匂いを感じて、石田としては苦手な部類に入れてしまいそうだ。

「そのパソコン、そんな思いっきり生徒会の備品シールが付いたやつ使ってて、センパイは文句言わないの?」

その言葉に、石田は自分の前にあるパソコンに視線を移す。
確かにこのパソコンを閉じた時に一番に目に入る表面部分には、白地に黒文字で“生徒会”と印字されたシールが貼られている。中にも同じ物が一枚貼ってあるので計二枚。