青春の軌跡!



下校時間ギリギリまで、新聞部存続おめでとうという建前の逢坂を送る会が続き、終わり際には顧問の佐々木も顔を見せた。
そこにいるとは思っていなかった笹崎と伏見の存在に驚き、シュークリームの数が足りなかったことを詫びたりして、最後まで新聞部の部室は大変賑やかだった。

部室の片づけは明日以降でいいと佐々木からお許しが出たので、下校時間になると各々荷物を手に揃って部室を出る。
その流れに乗って歩いていた石田だったが、ふと振り返ってみると、立ち上がってはいるが自分の席がある場所から動いていない逢坂の姿が目に留まった。

「部長」

声をかける。
ゆっくりと室内を見回していた逢坂の視線が、ドアの前に立つ石田で止まる。その口元には、苦笑が浮かんでいた。

「ずっと言おうと思っていたんだけど、その呼び方、もう石田のものでしょ。とっくに私のじゃないわよ」

石田もまた、笑みを浮かべてそれに答える。

「部長は、ずっと部長ですよ。僕達にとっては、逢坂部長こそが部長です」

その言葉に、逢坂は困り顔をして見せる。