青春の軌跡!

「シュークリーム半分って、結構難しいな……」

「半分にしたあとの見た目については、この際何も言わないよ」

だとしてもだよ……と呟きながらも、石田はどうにかフォークでシュークリームを半分に。
笹崎と伏見の方も、眉間に皺を寄せた伏見がフォークを手に悪戦苦闘していた。

「男子が揃ってシュークリームに苦戦する姿って、面白いですね」

「ほんとね。特に向こうの方が最高に面白い」

逢坂が“向こう”と指差すのはもちろん笹崎と伏見の方だが、真剣な伏見にはその声が届いていなかったようで、言い争いが勃発することはなかった。

シュークリームにお菓子に飲み物、それを囲んでお喋りに花が咲く。時折逢坂の声が険しくなり、そのたびに石田が止めに入る。
そんな、お菓子があること以外はさほどいつもの部活動と変わらない風景の中、石田はちらっと時計を見て時間を確認すると、外崎と田仲に目配せした。
下校時間までのタイムリミットを考えると、そろそろこの会を次に進める必要がある。