「いっしー先輩、どうするんですか?あの人ついてくる気満々ですよ。部長は帰らせる気でいますけど、あれは帰らないですよ」
「ここは一つ、真木も部長に加勢してみたら?二人がかりならどうにかなるかもよ」
「……本当にそう思ってる?」
「ここにいる全員でかかっても、笹崎センパイに口で勝てるわけないと思ってる」
手の平を返す正直過ぎる田仲の答えに、石田は深いため息をつく。
ちらっと視線を動かせば、固まってこそこそ話している後輩組から少し離れたところで、逢坂が笹崎にしきりに「帰れ」と言っていた。そしてそれを、呆れたように伏見が眺めている。
「こうしている間にも、時間は刻一刻と流れているよ真木」
「そうですよいっしー先輩!このままじゃ、せっかく準備した会を開く前に下校時間になっちゃいます」
田仲と外崎の言い分はよくわかるが、石田としては“……僕にどうしろと?”な状況である。
「そうだ!性悪さでいったら笹崎先輩にも引けを取らないサボり魔先輩、いっしー先輩のお供として部長に加勢してきてください」
「笹崎センパイに比べたら、オレなんて可愛い方だと思うんだけど」
「どっちも変わらないですよ!」
「ちょっとストップ二人共。今はここで言い合いしている場合じゃないから」



