「はい、またあんたの負け」
「くっそ……!」
「透也さ、ババ抜き弱すぎじゃない?神経衰弱とか七並べは得意なのにね」
「運に見放されてるんでしょ」
放課後の三年生の教室では、決して相容れることはないと言われていた元生徒会のメンバーと元新聞部部長が、傍から見るととても仲が良さそうにトランプに興じていた。
本日もいつも通りに部活に行くまでの暇潰しに教室に居残っていた逢坂は、同じく暇を持て余した笹崎に捕まり、暇そうに廊下を歩いていた伏見も交えて、トランプをすることになったのだ。
「この世界は結局実力勝負だ。運なんかなくたって――」
「運も実力の内って言うよね」
「なるほど。じゃああんたは、運も実力もどっちもないと」
「お前ら……」



