逢坂が部室のドアを開けると、中にいた者達が一斉に顔を向ける。
机に手をついて立ち上がっている外崎、その外崎がびしっと指差す先にいる田仲、そんな二人を前にいつも通り机にパソコンを置いて作業中の石田。
全員が逢坂がドアを開ける直前の動きで、びたっと静止している。ついでに、先程までの騒がしさが嘘のように静まり返ってもいた。
「なにその反応。来ちゃまずかった?」
歓迎ムードとは言い難い後輩達の反応に、逢坂が後退してドアを閉めようとすると、外崎が慌てたように口を開いた。
「ああ部長!行かないでください!!違うんですこれはその……、そう!この新人に新聞部としての心構えを説いていたところだったので、そんな姿を部長に見られてしまってびっくりしただけです!来てくれてありがとうございます部長!!」
外崎はまくしたてるように喋りながら逢坂に駆け寄ると、その手を引いて中に誘い、ぴしゃっとドアを閉めた。
そんな外崎の勢いに押されながら、実際に背中も押されながら、逢坂は自分の席へと向かう。



