青春の軌跡!

「部下が優秀であればあるほど、上に立つ者は暇なように見えるんだよ。実際はちゃんと仕事してるんだけどね。香月ちゃんのところだってそうでしょ?」

「私は別に暇じゃない。一緒にするな」

とは言っても、逢坂が担っているのは主に部長としての責任、新聞部としての活動は石田と外崎がメインであると言っていい。
まあ今では新聞部としての活動をしている暇もないくらい、生徒会から回される雑用が多いのだけれど。

「真木くんと愛梨ちゃんが優秀なおかげで、生徒会もすごく助かってるよ。これで部長も協力的だったら、もっと助かるんだけどなー」

最後の文字を書き終えた逢坂は、やや乱暴に日誌を閉じて顔を上げる。

「石田も愛梨も、生徒会の使いっぱしりじゃない。いつまでも新聞部(うち)を思い通りに出来ると思ったら大間違いだからね!」

閉じた日誌を笹崎の胸元に押し付けて、逢坂は立ち上がる。

「もしかして、僕に出して来いって言ってる?」

「どうせ暇なんでしょ、生徒会長サマは」

鞄を掴んで廊下に出る背中に、「待ってよ香月ちゃん、一緒に行こうよー」と笹崎の声が聞こえたが、逢坂は無視して歩き出した。