「うーん……そう来るなら、私はここに」
「んんー……さすが部長、手強いです」
戻ったら部室がもぬけの殻で、女子二人は生徒会室に乗り込んでいるなんてことになっていたらどうしようかと心配していた石田だが、予想に反して二人はちゃんと部室にいた。そしてなにやら顔を突き合わせて唸っていた。
何をしているのかと覗いたら、二人の間にはオセロがある。
「……どこから出してきたんですか、そのオセロ」
「あ、いっしー先輩おかえりなさい」
「わりと時間かかったわね」
「まあ……佐々木先生との話自体はすぐ終わったんですけど、帰りの道中で色々ありましたから」
「職員室からここに戻るまでに一体どんな大冒険をして来たのよ」
田仲の話題はあとで嫌でも出さなければいけないので、ひとまず石田はオセロへと話を戻す。
「ところで、そのオセロは?」
「その辺の段ボールをあさったら出てきたのよ」
「この他に、将棋とチェスも出てきたんですけど、あたしがルールを知っているのがオセロしかなかったので、オセロをやっています」



