青春の軌跡!

二つ目の“だからこそ”はよくわからないが、逢坂がとにかく悔しがっているというのは石田にもよくわかった。

「確かに新聞部は部員数ギリギリよ。顧問だって前の先生が定年退職する時に、生徒会と兼任でいいならって佐々木先生が引き受けてくれなかったらそこで廃部だったわよ!だからって足元見てくるあいつらに、使いっぱしりのごとく使われるのは我慢ならないの!!」

握った拳をがんがんと机に叩きつけるから、同じ机にパソコンを広げている石田にも振動という被害が及ぶ。

「でも、一応新聞部の活動に通じるところがあるような用事を頼まれるじゃないですか。全然関係ないことで使いっぱしりにされているわけではないですし」

石田のその発言に、逢坂が顔を上げてぎろりと睨む。

「石田、あんたこの間の委員長会議に呼ばれた時に何したか言ってみ」

「委員長会議?」

この学校の全ての委員会の委員長が、生徒会室に集まって定期的に行われる委員長会議。先日生徒会から手伝いを頼まれてそれに参加した石田がしたことは――

「……書記がホワイトボードに書いたものを、保存用にパソコンに打ち込んでいました」

「それのどこが新聞部の活動に通じるって?」