青春の軌跡!

「田仲くんさ、本気なの?これ」

“これ”と石田が田仲の前に突き出したのは、先程佐々木から手渡された紙。
逢坂の頑張りが実を結んだというそれは、田仲の名前が書かれた入部届だった。もちろん入部希望の部活の欄には、“新聞部”と書いてある。

「本気じゃないのに書かないでしょ、入部届なんて。オレはこれでも生徒会で忙しい身だよ?」

生徒会ではあるが、忙しい身にはとても見えない。だが今は、そこを突っ込んでいる場合ではない。

「その生徒会で忙しい人が、本気で入部する気なのかってことだよ。僕達をからかって遊ぶために書いたんだったら許されないよ」

入部届を石田に渡した時の佐々木のほっとしたような顔や、このために人知れず頑張っていたらしい逢坂のことを思うと、石田の声には険しさが滲む。
もしもこれが嘘や冗談だったなら、逢坂や外崎に知られる前になかったことにしたい。
佐々木には、冗談で持って来た物を先生は受け取らないと言われて一度は納得したけれど、本人を前にするとやはり疑う気持ちが湧き上がる。