青春の軌跡!

「……あいつが新聞作りにかける気持ちだけは、認めてる。ろくでもない物も多く作ってきた奴ではあるが、読む人を楽しませたいって気持ちだけは本物だからな」

その言葉に、石田は再び足を止める。伏見が逢坂に対して認めている部分があるというのは、とても意外だった。

「まあ、その気持ちが暴走した結果が、あのろくでもないゴシップ雑誌まがいの新聞なんだろうけどな」

ため息交じりに続いた台詞に、石田は苦笑する。

「部長にとっては、あれも立派な校内新聞の一つなんですよ」

実際、教師や伏見からの評判はすこぶる悪かったが、生徒達からの評判は上々だった。

「“作ったって読まれなくちゃ意味がない!読まれるような物を作って何が悪い”って、よく言ってたからな。それで何度も言い合いをして、笹崎や佐々木先生が仲裁に来た」

しみじみとした語り口は、その当時のことを思い出しているのだろうか。
仲裁者が笹崎と佐々木であるということは、石田が入部する前の話なのかもしれない。
石田が新聞部の部員となってからは、二人の言い合いの仲裁者は、いつも笹崎と石田だったから。