青春の軌跡!

“歴代最高”その呼び声が高いおかげで、生徒会長への立候補者は田仲をおいて他には現れなかった。
田仲に任せるのが不安な教師陣も、優秀な生徒にそれとなく声をかけたりしたそうだが、軒並み断られたとか。

その気持ちが、今の石田にはよくわかる。
逢坂には、“歴代最高”なんて呼び名はついていないけれど、それでも新聞部として彼女の背中を見ながら活動してきた石田には、その優秀さがわかる。

「なに、真木はセンパイの後任であることにプレッシャー感じちゃってんの?」

茶化すように言われてようやく、石田は己が血迷っていることに気が付いた。

「……何でもない、今のなし。田仲くんに聞いた僕がバカだった」

一体自分は、この男に何を期待して口を開いてしまったのか。
ため息を零しながら数分前の自分を呪いつつ、確認作業を再開する。
例え隣に田仲がいて集中力を欠いていようとも、進められる分は進めておきたい。