青春の軌跡!

画面から視線を外さず、時折スクロールしながら文字を脳内で読み上げる。おかしなところは、今のところない。誤字と脱字がそれぞれ一つずつくらいで。
そのほとんど完璧な逢坂の仕事ぶりが、余計に石田を不安にさせる。

この人の役職を次は自分が、そうなったら今度は自分が守っていかなければならない。外崎やこの部活を。
そして、逢坂の念願であり新聞部の悲願である自由な活動を行う権利を、取り戻さなければならない。

“打倒生徒会!”――逢坂がホワイトボードにでかでかと書いた文字が、それがどういう意味なのかを入部したての石田に語った時の逢坂の声が、頭に蘇ってくる。

誰もいないのをいいことに、石田は大きく息を吐く。そして椅子の背もたれにぐっと体を預けて仰け反るように天井を眺めたところで、部室のドアががらりと開いた。

「っ!!?」

驚きのあまり後ろにひっくり返りそうになったのを、机の端を掴んで必死に堪える。

「あれ、真木何してんの?」

無遠慮にドアを開けたのは新聞部員ではなく、石田の天敵となりつつある田仲だった。