青春の軌跡!

「舐めるな。あの二人は、私がいなくたってやれる子達なんだから」

そりゃあ最初は久し振りの新聞作りに戸惑ってはいたけれど、逢坂が手取り足取り教えてやらなければ何も出来ない後輩達ではない。
なにせあの二人は、新聞部の未来を背負っているのだ。

「へー、そうなんだ。てっきり新聞に関しては、香月ちゃんがいないとお手上げ状態なのかと思ってたよ」

ここで何か言い返せばまた結城に睨まれそうだし、というか既に横目で睨んでいるし、そうこうしているうちに伏見も突っかかって来そうで面倒だ。下手なことをして、オッケーをもらったものを撤回されてもかなわない。
逢坂は無言で笹崎を睨み付けるに留めると、我慢の限界が来る前に生徒会室を出る。その際に、ドアの近くにいた佐々木にぺこりと頭を下げると「お疲れ様」と笑顔が返ってきた。
笹崎の噓くさい笑顔とは違う、人を労う気持ちがきちんとこもった笑顔。おかげで苛立ちに険しくなっていた逢坂の表情が、少しだけ和らいだ。