青春の軌跡!

「さて、じゃあ香月ちゃんも行っちゃったし、僕らも行こっか。それにしても、由人くんが素直にこっちについて来てくれるなんて意外だったなー」

歩き出した笹崎に、田仲は距離を空けてついて行く。

「まあ、伏見センパイいないってことだったし。生徒会室にいないってことは、廊下うろついてるってことっすよね。センパイと歩いていると鉢合わせする可能性増すんで、だったら生徒会室行った方がいいかなって」

「そうだね、放課後わざわざ僕のところに来て“田仲とっ捕まえてから行く”って言い残して行ったくらいだし、校内をあちこち歩き回ってるだろうね。由人くんを捜して」

そんなタイミングで逢坂と一緒にいるところを見られたら、きっと面倒くさいことになっていたに違いない。下手をすると、逢坂と伏見の争いに巻き込まれる危険性もある。
まあ、笹崎と二人きりというのも、それはそれで気まずいというか、居心地がいいとはいえないのだが。
そうなると、新聞部の居心地の良さが際立って、そちらの方に行きたくなる。

笹崎はこちらに背中を向けているので、ひょっとしてこっそりいなくなってもバレないのでは?と考えながら歩いていた田仲は、廊下の角を曲がったところで、思わず「うげ」と声が漏れた。