「あんた、本気にするんじゃないわよ!こいつの言っていることなんて全部嘘なんだから。適当なこと言ってひとのこと怒らせて楽しんでいるだけの性悪野郎なんだから」
「怒らせて楽しんでるってのはわかってても、怒るんすね」
「そこで我慢出来ないのが香月ちゃんなんだよ。可愛いよね」
田仲から再び笹崎へと視線を戻した逢坂は、何かを堪えるように唇をぎゅっと噛みしめて睨み付けていたが、やがてふいっと顔を背けて階段を下りる。
足早に遠ざかろうとするその背中に、笹崎は笑顔で「寂しいよね、これで最後になるんだって思ったら」と声をかける。
ぴたっと足を止めた逢坂が、怪訝な顔で振り返った。
「どういう意味よ」
険のある逢坂の問いに、笹崎は変わらぬ笑顔で答える。
「今、生徒会選挙用に作ってくれている物が、香月ちゃんにとっては最後の作品であって、新聞部にとっても最後の作品作りになるんだって思ったら、寂しいよね」
相手をするからいけないのだ、そんなことはわかっている。わかっていても、言い返さずにはいられない。
ふざけんな……と零れた声は、先程怒鳴りつけた時よりも小さかったのに、先程よりずっと怒気がこもった。
「怒らせて楽しんでるってのはわかってても、怒るんすね」
「そこで我慢出来ないのが香月ちゃんなんだよ。可愛いよね」
田仲から再び笹崎へと視線を戻した逢坂は、何かを堪えるように唇をぎゅっと噛みしめて睨み付けていたが、やがてふいっと顔を背けて階段を下りる。
足早に遠ざかろうとするその背中に、笹崎は笑顔で「寂しいよね、これで最後になるんだって思ったら」と声をかける。
ぴたっと足を止めた逢坂が、怪訝な顔で振り返った。
「どういう意味よ」
険のある逢坂の問いに、笹崎は変わらぬ笑顔で答える。
「今、生徒会選挙用に作ってくれている物が、香月ちゃんにとっては最後の作品であって、新聞部にとっても最後の作品作りになるんだって思ったら、寂しいよね」
相手をするからいけないのだ、そんなことはわかっている。わかっていても、言い返さずにはいられない。
ふざけんな……と零れた声は、先程怒鳴りつけた時よりも小さかったのに、先程よりずっと怒気がこもった。



