青春の軌跡!

笹崎が笑顔で放った最後の一言に、逢坂の怒りメーターが振り切れるのを感じて、石田は慌てて「あ、あの!」と声を上げる。ついでに逢坂の気を逸らすために手も上げる。

「えっと、その選挙に関する諸々のお話は、一旦持ち帰らせてもらって現状の仕事の進み具合を含め部長と協議したうえでお返事させていただきます」

生徒会からの依頼はよっぽどのことがない限り拒否することは出来ないのが暗黙のルールではあるのだが、今はとにかく逢坂が怒りのあまり笹崎に飛び掛かる前にこの場を納めなければならないので、石田が捻り出したこの言葉が恐らくベストな回答だ。
新聞部に拒否権はないでしょ?なんて笹崎が言い返さないことを願って、石田が固唾を飲んで見守っていると、笹崎は笑顔で「わかったそれでいいよ」と頷いた。

「ちょっと、二人で勝手に話をまとめるな!」

いつもならここで外崎からも、そうだそうだ!と同意の声が上がるところなのに、暗黙のルールについては外崎も理解しているため、同意したいのに出来ないジレンマで苦しそうな顔をしている。