青春の軌跡!

確かに、田仲に連れられて生徒会報を提出しに生徒会室に行った時、笹崎にそんな話をされたけれど、あれは本気で誘っているというより遊ばれているようにしか感じなかったし、そもそもその場に逢坂はいなかった。
どういうことかと石田は逢坂の方を見る。顔だけ上げて机に顎を乗せた状態のだらしない格好で、逢坂は「あー違う違う、石田じゃなくてね」と答えた。

「私が誘われたの。生徒会に入る気ないかーって奏太郎に」

驚いて目を見開く外崎と、言われてみれば生徒会選挙の前に逢坂がやたら荒れていたことがあったのを思い出した石田。
当時は、また伏見と言い争って荒れていると思ってあまり気にしていなかったが、ひょっとして笹崎からの誘いを受けて荒れていたのだろうか。

「生徒会に入れば新聞部を立て直せるかもしれないとか言ってたけど、奏太郎は全てが嘘くさくて信用ならないから、誰が入るか!ってぶち切れた。それに、奏太郎の下につくってのもなんか嫌だったし」

誘い文句が田仲と同じだが、言い方は笹崎の方が上手いのだろうなとは、実際には聞いていない石田にも想像がつく。
逢坂の言うように、田仲と笹崎は言動がよく似ている。けれど、やはり比べてみると笹崎の方が何枚も上手であると言わざるを得ない。