撮影が一区切り終わったところで、一度休憩と言うことになり私と木花さんはそれぞれのグループのところに戻った。

「つっかれたー」

ミズキがグテッと椅子に座り込み、頭を机に突っ伏す。

「ミズキは撮影苦手だもんな」

ユラがミズキの頭をクシャッと撫でながら苦笑いをする。

な、なるほど!
ミズキは撮影が好きじゃないっと。

私はそんなことを考えて、マネージャーノートにそれを記入した。

「なーにしてんの?」
「うわっ!」

すると、そんなことを言われて後ろからドンッと肩を押された。

振り返ると、そこにはにっこり微笑んでいるナギサがいて私の肩を掴んでいる。

「ちょっと、急に押さないでください!危ないですよ!」

私はプクッと頬を膨らませながらナギサに向かってそう言う。

「ノートにメモしてるんだ!超えらいじゃん」

ナギサは、そんな私の注意も無視してそんなことを言ってくる。

「いや、私の言うこと聞いてくださいよ!!」
「ん?」

私がそう言うと、ナギサは首をかわいくコテンと傾げた。

か、かわいい!なんというかわいさ!!
動画では見ることのできない、アイドルの時とはまた違う!
……全国各地のナギサファンの皆さん、ごめんなさい。

心の中でそう思っていると、ナギサにひょっこりと顔を覗き込まれる。

「蓮花ちゃんが言ってたことってなになに?聞いてなかった」