「あ、ありがとうございます」
「いえいえ。話し戻しますね。それでね、三つのグループを結成しようと思っているって言われて……私にFull Beatのマネージャ―を任せるって言ってくださったのよ」

そう言った木花さんは、一拍開けてまた話し出した。

「どのグループか分かるかしら?Full Beatと蓮花さんが受け持っているGlow、そして……」
「男女のバンドグループ、PromiSe(プロミス)……ですよね?」

私は木花さんが話に間を作ったので、そこに自分の声をかぶせる。

「えぇ、そうよ。PromiSeも含め、この三つが会社設立当時のデビューグループなんです。もう一人、私と社長、そしてもう一人の同級生の子、三人で設立まで協力し合ってきたの」

木花さんは少し自慢げにそう言うと、一度間を取って話を続けた。

「それでね、PromiSeのマネージャーがその子になったの。元々Glowのマネージャーは社長だったんですけど、社長の方の仕事に専念したいみたいで……他の会社の人にマネージャーを引き継いだんです。で、その人が今けがをして蓮花さんが代わりにマネージャーを務めてくれている、ということなんです」

木花さんは言いたかったことをすべて話し終わったのか、柔らかく微笑んだ。

私は、頭の中で木花さんが言ったことを整理しながら、微笑み返したのだった。