こんにちは、推し様

えっ、あっ!さっきのメッセージにそんなこと書いてあったかも……!

「いや、さっき愛奈からメッセージ来たんだけどそこに書いてた‼でも、何買っていいか分からないんですけど……」

そう言うと、ナギサがニッコリ笑って『Glow』のメンバーの元に行き、一人の首根っこをつかんで戻ってきた。

首根っこをつかまれ、超嫌そうに抵抗しているのは……ミズキだった。

「ミズキのこと、連れて行って。ミズキは意外と周りの子とよく観察してるから。この会社での撮影も、相手方との共演もしたことあるから大丈夫だし!」

ナギサに安心するようにそう言われたけどミズキには「なんで僕が行かないといけないの⁉一人で行ってきて‼」と言われてしまった。

えっと、ほんとにこの子を連れて行っていいのかな?すごく嫌がってるけど……。

そう不安に思っていると、ナギサからまさかの言葉が出た。

「もし行かなかったら、これから一か月のスケジュール大量にツメて、テレビとかの質問全部そっちに流して、給料のほとんどを渡さないぞ」
「いやぁだぁ!ごめんなさい、ごめんなさい‼行きます行きます、絶対行きますぅ~~!!!」

げげ、ナギサのブラックなところを見てしまった。
しかも、ミズキも涙目になってるし。

これがナギサの最終手段なんだろうな~なんて呑気に考えていると、ナギサから締めの一発が出た。

「そんなこと言いながら、サボったりしないだろうな?サボっても蓮花ちゃんにどうだったか報告してもれうからな?」
「はいっ!ちゃんとします!」

ヤバい!ナギサの目が笑っていない!
というか、私も責任重大じゃないか‼

そんなことを思いながらニッコリミズキに笑いかける。

「お願いします」
「……うん」

冷たいミズキも、辛うじて返事は返してくれた。

「ちょっと待ってて、変装するから」