こんにちは、推し様

そう思いながらもせっせとスケジュールやらメンバーの性格やらをページごとに書いていく。

そんなことをしていると、スマホが鳴った。

誰だろうと思い見ると、またもや愛奈からだった。

メッセージを見ると、こんなことが書いてあった。

[Glowのマネージャーの細かい仕事内容と注意事項書くの忘れてた!マネージャーは、Glow のみんなの健康管理、スケジュール管理、仕事の契約、あとは荷物持ち、備品とか必要なものの買い出し、相手方とか共演者とかへの差し入れの買い出しとか。本当はもっとあるんだけど基本はこれ。あと、注意事項はスケジュールをしっかり把握してメンバーに伝えておくこと、プライベートの境をしっかり作っておくこと、メンバーの機嫌を損ねないこと。仕事頑張ってね!]

超長い文章が送られてきて、読むのに時間がかかってしまう。

「何スマホ睨んでんだよ……早くしろ」

スマホに喰い入っていると、アヤトに冷たくそう言われた。

うぅ、話しかけてくれたのはうれしいけど冷たい……複雑だなぁ……。

悲しく思いながら急いで五人について行った。

エレベーターに乗ってスルスル上へと上がっていく。
『Stellar production』の本社と同じようにポーンと軽い音が鳴ってエレベーターのドアが開いた。

今日は『Stellar production』に所属しているダンスグループと雑誌の撮影をするらしい。
『Glow』のデビューと同じ年にデビューした、いわゆる同期の子たちとの仲良し撮影(?)みたいなんだって。

「……蓮花ちゃん」

隣にいたナギサがコソッと名前を呼んでくる。

驚いてナギサの方を見ると、ナギサがもう一度口を開いた。

「あのさ、差し入れ、買ってきてくれない?……社長に言われてないかもだけど……撮影の会社とか共演する人たちの会社とかに手土産を渡すのもマネージャーの仕事なんだ……お願いっ!」