彼女の父親がインタビューを受けた際に伝えた言葉。

「朝日の部屋には普段から入ることはありませんでした。掃除も洗濯も食事も、一人暮らしから帰ってきた朝日は全て自分でしていました。それは加齢臭のする父親と同じ洗濯機で洗って欲しくないとか、父親と顔を合わせてご飯を食べたくないとか、食事の時間が合わないとかの理由があったからだと思っています。」

『朝日さんとは小さい頃から家族と食事を一緒にとっていなかったんですか?』

「…思い返すと、幼い時から朝日は兄弟や妻と同じ食卓を囲んで食事をしていることは少なかったと思います。出されたご飯をひとり部屋に持っていって食べていたり、別のところで食べているとか、時間をずらして食事をしていた気がします。」

『ご両親は何も言わなかったんですか?』

「言っても聞かない子でした。」

『ご両親は子どもたちと食事は一緒にとられていましたか?』

「朝日が小学生の頃までは一緒に食べていたと思います。」

『一緒に食べなくなったのはなぜですか?』

「朝日が中学に上がり、部活動などを始めて食事をする時間が合わなったことが原因かと。」

『奥様は?』

「あの人は子どもたちと一緒に食べていたと思います。」

『あの人…?』

「…あぁ、すみません。わたしたち夫婦は仲が悪くて…もうずっとそう呼んでいます。」

『いつ頃から?』

「…んー、朝日が中学生に上がる頃ですかねぇ。喧嘩が絶えなくて、会話も最小限で…食事も作ってくれなくなりました。」