* 数日後。 送別会の夜。居酒屋の片隅、誰も気づかないタイミングで真尋は結衣にそっと囁いた。 「上には話した。ちゃんと認めてもらったよ。今後、異動先でも支障がないって」 「ほんとに……?」 「だから、もう隠さなくていい。離れても、俺はちゃんと“彼氏”でいるから」 その言葉に、結衣は小さく笑った。あの頃の自分なら、逃げていたかもしれない。 けれど今はもう逃げたくない。