デインズ侯爵家はどちらかといえば、芸術に長けている。風景画や人物画、彫刻などを愛している家門だ。
なので、こうして身体を動かすことは得意ではないと耳にしていたが――……彼の努力を垣間見た気がする。
やはり、釣書だけではわからない。こうして手を取ってみなければ、わからないこともあるものだ。
ステップを踏み、リオの瞳をじっと見つめた。その瞳に奥に、燃え上がるような炎を感じる。
わたくしの表情一つ一つを、決して忘れない――そんな、強い視線だった。
口元に弧を描いて、聞いてみたかったことを口にする。
「――『ウェイドの女神』という絵画を知っているか?」
「っ!」
あからさまに、リオが息を呑んだ。わかりやすくて助かるよ。
少し前、とある美術館で発表された『ウェイドの女神』というタイトルの絵画。
作者は匿名だった。
銀色の甲冑を装備している乙女が、剣を天にかざし、仲間を導く――とても心惹かれる絵画だったことを、覚えている。
「あれは、きみが描いたものだろう?」
「それ、は――……」
戸惑いながらも瞠目するリオに、やはりな、と心の中でつぶやく。
彼は視線をさまよわせ、「すみません」と小声で謝る。なんの謝罪だ? と目を丸くすると、彼は頬を赤く染めて、言葉を続けた。
なので、こうして身体を動かすことは得意ではないと耳にしていたが――……彼の努力を垣間見た気がする。
やはり、釣書だけではわからない。こうして手を取ってみなければ、わからないこともあるものだ。
ステップを踏み、リオの瞳をじっと見つめた。その瞳に奥に、燃え上がるような炎を感じる。
わたくしの表情一つ一つを、決して忘れない――そんな、強い視線だった。
口元に弧を描いて、聞いてみたかったことを口にする。
「――『ウェイドの女神』という絵画を知っているか?」
「っ!」
あからさまに、リオが息を呑んだ。わかりやすくて助かるよ。
少し前、とある美術館で発表された『ウェイドの女神』というタイトルの絵画。
作者は匿名だった。
銀色の甲冑を装備している乙女が、剣を天にかざし、仲間を導く――とても心惹かれる絵画だったことを、覚えている。
「あれは、きみが描いたものだろう?」
「それ、は――……」
戸惑いながらも瞠目するリオに、やはりな、と心の中でつぶやく。
彼は視線をさまよわせ、「すみません」と小声で謝る。なんの謝罪だ? と目を丸くすると、彼は頬を赤く染めて、言葉を続けた。



