【短編】わたくしの婚約者になってください。

 ウェイド公爵家主催のパーティーに参加する、たくさんの男性たち。

 天井は高く、豪華なシャンデリアが吊り下げられ、全体を明るく照らしている。その(あか)りは壁に(えが)かれた絵画も柔らかく照らし、まるで幻想空間のようだ。

 今日の主役は――わたくし、ロザリンド・ノーラ・ウェイド。

 腰まである長い金髪はサラサラのストレート。空色の瞳は少し垂れているが、自身の性格とは違い優しそうに見えて気に入っている。

 今日のドレスは気合を入れるために、お気に入りの青緑色だ。身体のラインをしっかりと拾うマーメイドドレスだが、鍛えているので問題はない……と思う。

 ウェイド公爵家の一人娘であるわたくしは、次期当主である配偶者を選ばなければいけない。

 屋敷に届く求婚書は山のようにあって――多すぎて、面倒になった。

 顔も知らない相手と結婚するつもりはない、と両親に伝えたら、この規模のパーティーが開催されることになったのだ。

 そう、このパーティーは両親主催の、わたくしのお見合いパーティー。

 遠路はるばる、ウェイド領まできてくれたのだ、彼らは。

 参加者の一覧は、両親から渡された。

 男爵家から爵位が同じ公爵家まで、後継者以外の男性がずらりと並んでいて、顔をしかめてしまったのはご愛敬。