† of Holly~聖の契約

よくぞ、よくぞやってくれたという、胸の爽快なる心地からだった。

これが、この地を囲う四強の鬼による仕業か。

よくぞ、よくぞやってくれた。よくぞ、この胸くそ悪い異常な土地を焼いてくれた。

喜びで体が内側から破裂しそうだ。

呆然となる男どもの力が抜け、私の体は地に落とされた。

受け身など取れない。頭から落ちた。

どさりというおとがし、それが、男どもの意識を回復させたらしい。

ひとりが、慌てて私を抱えあげた。

「っ、早くこの女、を!?」

直後、その男が空中へ浮かんだ。

いや違う。

不可視だが、得たいの知れないなにかが豪速で男を吊り上げたのだ。

赤い鱗粉がたゆたっている空で、男がふんどし丸出しの状態で足掻いていた。

滑稽すぎる。だれだ。だれの芸当だ。鬼か。鬼なのか。

「おっ、鬼だ……鬼だ、鬼だ、鬼がああああ!!」

そうか鬼の仕業か。なんて愉快で鮮やかだ。笑ってしまう。

頭上で、男の首だけが跳ね飛んだ。

体を茎と見たならば、血飛沫が花のように開き、雨のごとく注ぐ。

滑稽だ。とても愉快だ。