「南か」
スーパーでも無駄によく響くこの声はっ。
いつも自分を怒鳴り飛ばす鴻上彰宏の声だった。
「あ、課長~。
お疲れ様です~」
駄目だ。
同じ系列の別のスーパーに行こうっ。
車で来てるしっ、と覚悟を決めたとき、彰宏がそのメガ盛りを差し出してきた。
鼻筋の通った知的な顔で、
「仕方ないな、お前に譲ろう」
と言う。
なんか王子様にすごいもの渡されてるみたいなんだけど。
牛肉のメガ盛りなんだが……。
いや、ありがたいけど、申し訳ないなと思い、断る。
だが、彰宏は、
「いいんだ。
俺が欲しいわけじゃないから」
と言う。
スーパーでも無駄によく響くこの声はっ。
いつも自分を怒鳴り飛ばす鴻上彰宏の声だった。
「あ、課長~。
お疲れ様です~」
駄目だ。
同じ系列の別のスーパーに行こうっ。
車で来てるしっ、と覚悟を決めたとき、彰宏がそのメガ盛りを差し出してきた。
鼻筋の通った知的な顔で、
「仕方ないな、お前に譲ろう」
と言う。
なんか王子様にすごいもの渡されてるみたいなんだけど。
牛肉のメガ盛りなんだが……。
いや、ありがたいけど、申し訳ないなと思い、断る。
だが、彰宏は、
「いいんだ。
俺が欲しいわけじゃないから」
と言う。



