「どっちに住む?」 次の日の朝、一彩は朗らかに母に訊かれた。 えっ、と一彩は答えに詰まる。 「みんなでこの家に住む? 鴻上さんちの方に住む? ああでも、彰宏さんの意見も訊かないとね」 そういえば、課長も実家暮らしだったようですね……。 「でも、二人がもともと知り合いなら、よかったわー。 ぎくしゃくしなくていいわね」 いや……我々、上司と部下ですから。 家の中でも緊張が走り、これ以上ないくらいぎくしゃくすると思うんですが。