突然、課長と秘密の関係になりました

「どうした、君たち。
 一彩の実の兄である俺がうらやましいのかなっ?」

 よしっ、じゃあ、一彩の兄の座を賭けて、勝負しようっ、という良也に一彩は思う。

 ……兄って一人しかなれないものでしたっけ?

 だが、そんな良也の問いかけに、彰宏たちは物言いたげな顔で、沈黙したままだった。

「どうした?
 誰も名乗りを上げないぞ。

 大丈夫か?
 お前、嫌われてないか? 一彩」

 いじめられたら、お兄ちゃんに言いなさいっ、と良也が言ってきた。