近づく一彩の気配を察した彰宏は更に奥へ奥へと静かに移動しているようだった。
「課長」
と一彩は呼びかける。
「受け取ってくださいっ」
一彩は彰宏に向かい、チョコをふわりと投げた。
蝶のようにリボンをはためかせ、チョコが飛ぶ。
すぽん、と彰宏の腕におさまった。
「課長、ナイスキャッチですっ」
ようやく受け取ってもらえた一彩はホッとして微笑んだ。
「あの、課長。
なんで逃げてたんですか?」
「……いや、チョコを渡すチャンスがあるのに、渡してくれなかったら嫌だから。
だったら、いっそ顔を合わせない方がいいかと思って」
いや、なんか本末転倒なんですけど……。
「課長」
と一彩は呼びかける。
「受け取ってくださいっ」
一彩は彰宏に向かい、チョコをふわりと投げた。
蝶のようにリボンをはためかせ、チョコが飛ぶ。
すぽん、と彰宏の腕におさまった。
「課長、ナイスキャッチですっ」
ようやく受け取ってもらえた一彩はホッとして微笑んだ。
「あの、課長。
なんで逃げてたんですか?」
「……いや、チョコを渡すチャンスがあるのに、渡してくれなかったら嫌だから。
だったら、いっそ顔を合わせない方がいいかと思って」
いや、なんか本末転倒なんですけど……。



