突然、課長と秘密の関係になりました

「どうだろうな?
 みんな茶化していたが、結構、本気かもしれないぞ」

 一彩の前で、難しい顔をして腕組みしている彰宏が言う。

「とてもそうは思えませんけど。
 ……何故、そう思われるんですか?」

「俺が本気だからだ」

 ――なにに?
と一瞬、思ってしまった。

 さっきみんなで最後に話していた、アヌビスのお散歩争奪戦のことだろうかと思ってしまう。

 それくらいピンと来なかったが。

 彰宏は一彩がアヌビスにより、固定されているソファの肘掛けに手をつくと、ちょっと身を乗り出し、キスしてきた。

「……俺はあいつらを認めているから。
 油断してたら、もってかれそうだなと思っている。

 この間、プロポーズしたときは、お前と兄妹じゃなかったと知って嬉しくて。

 弾みでしてしまったのもあるが」

 今は本気だ、と彰宏は言う。